【ADHD・多動症】癇癪との関係~原因・症状・接し方・治療法~

ADHD・多動症と癇癪(かんしゃく)との関係は、子育てをしているとほとんどの方が悩む事だと思います。

 

「うちの子、落ち着きないなぁ・・・」

「何度も何度も言ってるのに治らないなぁ・・・」

「どうして公共の場でおっきい声出すの・・・」

 

もしかして多動症発達障害なのではないか?

そんな疑問が出てきてしまうほど、子育てをしているとこうした悩みはつきもの。

 

そこで、ADHDのそもそもの原因や具体的な症状を把握したうえで、現在出来ることやこれからの接し方について一緒に学んで行きましょう。




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1.ADHDとは

 

ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)とは、注意欠如多動性障害と呼ばれ、多動性・衝動性・注意欠如といった障害を特徴とする発達障害の一つです。

WHO(世界保健機構)では多動性障害とも呼ばれています。

 

よく言われている多動症もこれにあたり、自分をコントロールする力が弱いため、それが行動面の問題としてあらわれてしまうのです。

子供の20~30人に1人はADHDが生じると言われており、「わがまま」や「育ちが悪い」「しつけがなってない」といった見られ方をされ、理解されないことも多々あります。

学業や仕事、日常生活においても支障をきたすこともあります。

 

1-1.ADHDの原因

ADHDの原因に関しては、中枢神経系になんらかの機能障害があると考えられています。

中枢神経系の役割として、体の各部分から伝えられるさまざまな刺激の強さや種類などを分析して判断し、刺激をどう処理すればいいのかを各部分に伝えるというのがあります。

 

ADHDでは脳の神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンの働きが不足気味であることが判明しており、その結果十分に伝達されない為、多動性・衝動性・注意欠如といった症状が出てしまうのではないかと考えられています。

 

また、画像の研究結果から、前頭前部・尾状核・淡蒼球・小脳虫部が健常児と比べて小さかったという報告があります。

また一部では、脳の感染・外傷など後天的原因によるものがあります。

 

生まれつきの場合と、育っていく過程でなる場合と両方の原因があり、とくに小さい子の場合は原因がどちらかわからないだけではなく、そもそもADHDなのかもはっきりしないこともありますので、自分の判断でこうだと決めつけるのはヤメましょう。

 

 




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2.具体的な症状

ADHDの症状は、多動性・衝動性・注意欠如の3つに分けられます。それぞれの具体的な症状を見ていきましょう。

2-1.多動性の症状

・じっとしていられない
・座っているのが苦痛
・静かに出来ない
・公共の場でうるさくしてはいけないところでも静かに出来ない
・そわそわしている
・必要以上にしゃべる

例1.とにかくしゃべる、しゃべりだしたらとまらない、急に大声を発する
例2.授業中にじっと座っていることが出来ない
例3.走ることに夢中になり過ぎて壁に激突するなど、周りが見えなくなる

2-2.衝動性の症状

・乱暴な態度や行動
・順番が守れない、待てない
・思ったことをそのまま発言する
・相手の邪魔をしたり、さえぎったりしてしまう
・先を見据えた行動が出来ない
・結果を考えないで行動する

例1.順番が待てず横入りしてしまう
例2.相手がしゃべっていてもお構いなしにしゃべってくる
例3.思いついたらしゃべってしまう

2-3.注意欠如の症状

・集中力が散漫
・忘れ物が多い
・片付けや整理整頓が苦手
・気が散りやすい
・話を聞いているようで聞いていない
・物を無くしやすい
・最後までやりとげない

例1.好きな事・興味のある事に熱中し切り替えが出来ない。
例2.面と向かって話しかけているのに、まるで他の事を考えているかのように話を聞いていないように見える
例3.細かいところまで注意を払わないので、よそ見して転ぶなどの不注意が多い

 




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3.年齢別のADHDの症状

 

年齢別にADHDの症状を見ていきましょう。

3-1.乳児(0~1歳程度)

生後すぐの乳児は、言語や認知といった発達領域が未発達の状態です。

ですので、基本的にADHDの診断が出ることはありません。

 

あくまでも傾向ですが、のちにADHDと診断された人の特徴としては以下の症状があります。

・寝付きが悪い、寝返りを良くうつ
・視線が合わない
・抱っこを嫌がる

3-2.幼児(2~6歳程度)

ADHDの症状が一番あらわれやすいと言われている時期です。

 

以下のような症状がみられますが、必ずしもADHDであるとは限らないので参考程度にご覧下さい。

・叩いたり乱暴したりすることが多い
・落ち着きが無くじっとしていられない
・物を壊したり投げつけたりすることを好む
・癇癪(かんしゃく)を起すことが多い

 

そして、これらの行動に対して何度注意しても直らないこともあります。

言語の発達の遅れや理解力が伴わず何度も繰り返すこともあります。

しつけをして治ることもあれば治らないこともあります。

 

大事なのは、障害なのに注意し過ぎて子供の気持ちを塞ぎこんでしまったり、親が我慢できずに手を出してしまい取り返しのつかないことになってしまわないようにすること。

興奮状態であれば落ち着くのを待ちましょう、短くわかりやすい言葉で話しましょう。

3-3.小学生(6~12歳)

もしADHDであれば、以下の症状が顕著にあらわれます。

 

・授業中じっと座っていることができず、歩き回ったり走り回ったりしてしまう
・忘れ物や無くしてしまう事が多い
・怒りの感情をコントロールできず、相手やモノに当たってしまう
・友達と仲良く出来ない

 

一般的には問題児として扱われるでしょう。

本人からすれば悪気があってしてる訳ではないのですが、相手を傷つけてしまったりモノを壊してしまったりするのはよくない事なので、事前に防げることはやっておきましょう。

 

やってはダメなことに対して、「ダメでしょ!」と叱るのではなく、「どうしてこんなことしたの?」と追及するのでもありません。

「何がしたかったのかな?どうしてこんなことしようと思ったのかな?」と意図を聞くようにしましょう。

それで、子供が言ってきた内容に対してどのようにした方が良かったのかを教えます。

 

要は、会話の量を増やし、押しつけるのではなくちゃんと子供の言い分を引きだしてあげる事が大事です。

3-4.中学生・高校生(13~18歳)

思春期にはADHDの症状が治まる代わりに発達障害などの学習障害や対人関係が上手く築けない自閉症との合併症の疑いもあります。

 

あらわれる症状としては以下の通り、

・親や教師に対する反抗
・友人とうまく付き合えない
・規則を守れない、守ろうとしない
・他人と比較されることがストレス

 

思春期の子供にとって馬鹿にされたり恥をかいたりするのは、精神的苦痛が大きく人によってはふさぎ込んでしまう事も。

 

上手く出来なかったり理解できなかったことを攻められると、余計に反抗的な態度を取ってしまい悪循環になることも。

出来たことをしっかりと褒め、注意するべきところは怒鳴ったり押さえつけるのではなく、落ち着いてゆっくりと伝えていきましょう。

 

また、ADHDの子供でも当たり前ですがたくさんの可能性を秘めております。

得意な部分を伸ばしてあげたり、才能に気付いてあげる努力をしましょう。

上手く行かなかったことは、我慢強く支えていきましょう。




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4.ADHDの治療

 

4-1.相談窓口

もし、ADHDの疑いがある場合は、身近な専門機関の相談窓口を利用してみましょう。

 

・発達障害者支援センター
・各市区町村役所
・子育て支援センター
・児童発達支援事業所

 

無料で受けられるところもあります。

児童精神科等でも電話で相談出来たりするので、まずは相談してみてそれから専門医を紹介してもらいましょう。

4-2.治療

ADHDを根本から治療することは、現段階では出来ません。

しかし、だからと言って何も出来ないわけではありません。

 

ADHDによる症状を克服していく教育・治療を行ったり、症状を緩和する治療薬を服用してみたり。

周辺環境を整えたり、周りの人の協力で本人が過ごしやすい環境を作ってあげることも必要なのかもしれません。

 

 




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5.総括

ADHDは障害であるにも関わらず、ちょっと接しただけでは落ち着きのない問題児や変わった子という見られ方をしてしまいます。

親でさえそう思ってしまう可能性も充分にある状況で、何とかしようと厳しいしつけをして悪循環に陥ってしまうこともあるかもしれません。

 

特に2歳前後の元気な時期に走り回ったり、大声を出したり、何度言っても聞かなかったりすると、「多動症なのかな?」という疑問と「ちゃんとしつけないとダメだな」という思いが交錯して親もわからないまま接してしまいます。

 

明確にADHDと診断されないうちは、絶対に決めつけないようにしましょう。

そして、子供は分からないこともたくさんあるという事、何度言ってもわからないこともあるという事を念頭に置き、我慢強く愛情を持って接していってあげましょう。

 

もし、ADHDと診断されたとしても、その子のいいところはたくさんあるはずです。

いい部分をしっかりと伸ばし褒めてあげる。出来ないことは寄り添いながら一つずつ克服していく。それでいいと思います。

 

うつ病や不登校などの二次障害を引き起こさないように、しっかりとサポートしていきましょう。




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