シングルファザーno子育て奮闘記【拾伍話:花火】

旅行2日目は、夜に花火を見に行きます。

 

それまでやることは決まっていなかったので、近くにある大きな公園に行ってみる事に。

電車で10分程度なので、近いし行ってみようと軽い気持ちで出発したのですが、電車が1時間待ち。

都会の感覚で、ついつい駅に行けば電車は走ってると思ってしまってました。

 

時間も余っていたので、駅前をふらついて何とか時間を潰すところからスタート。

ようやく電車に乗ったのですが、そこでも驚くべきことが。

出発した電車が、すぐに停車。

何かと思えば、乗客が一人乗ってきました。

駆け込み乗車ならぬ、いったん停車させ乗車です。

 

都内ではまず見られない光景に、私も奥さんも目を合わせて驚きました。

やっぱり価値観、似てるところは似てるんだよなぁ。

 

そうこうしていると、目的の駅に到着。

失礼ながら、ド田舎の風景を写真に収めていると、何やら駅員さんが猛ダッシュでこっちに走ってくる。

撮影禁止だったのかな?

違いました、切符の回収もセルフで駅員さんが行っていたのです。

そして切符を回収すると、運転席へ。

 

これが本当のワンオペです。

 

もちろんエレベーターもないので、ベビーカーを持ち上げて階段を下りる。

目的地までは5分程度で到着。

 

素晴らしい景色、広がる緑、セミの大合唱、になんだかとても癒されます。

気温も35度を超えるくらいの暑さの中、子供も楽しそうに走り回っていました。

 

子供の笑顔が見れれば、私は幸せです。

水でビチャビチャになって泥だらけになって遊んでいる姿を見て、本当にかわいいなって。

 

自然を満喫した後は、近くでうどんを食べることに。

最高においしかったです。

 

めちゃくちゃ汗をかいたので一旦シャワーを浴びにホテルに戻ることに。

まだ時間は14時。

夜の花火大会まではまだまだ時間がある。

 

ということで、うどんを探す旅に出かける。

しかし、お盆という事もあり近くのうどん屋さんは軒並み休み。

 

最後の望みで15時までやってるかもといううどん屋さんに猛ダッシュで行くも準備中の看板が立ちはだかる。

諦めて帰っていた帰り道、、、あった!

 

広めの店舗だが客が一人いるのかなぁといった感じ。

恐る恐る入ってみると一応営業はしているみたい。

だいぶ走っておなかも空いていたので、とり天ざる2人前を注文。

 

これが、旅行一美味しかったです!

偶然の産物とはこのことを言うんですね!

 

帰りにアイスを買って、子供に渡すと大喜び。

 

それから浴衣に着替えていざ出発。

 

昨日とは別の世界のような人の多さ。

 

それほどまでのイベントだったのか!?

これは楽しみだ!

 

出店もものすごい数(たぶん100店舗くらい)あってめちゃくちゃ盛り上がってました。

子供は待つことに飽きちゃったみたいで花火が始まる10分前くらいからぐずり出し、花火が上がっている最中はずっと泣いてました。

最後まで居たかったのですが、仕方なく撤退。

 

まぁ楽しめたのでOKです。

 

帰り道の途中でも花火を見ることが出来たので、満足満足。

店先で手持ち花火で対抗している家族を見て、なんだかほっこりしました。

 

ホテルに戻って風呂に入った後は、ぐっすり眠る奥さんと子供。

狭いベッドに私の寝るスペースはなかったので、買っておいたお酒でも飲みながらゆっくりすることに。

 

怒涛に過ぎていった数日間、怒り・悲しみ・憎しみ・悔しさ、いろんな感情が込み上げてきて、毎日のように涙が溢れていました。

 

なんでこんなことになってしまったんだろう。

 

でも、奥さんには「遅かれ早かれこうなるんだったんだよ、私達」と言われて、吹っ切れたのも事実。

相手の言い分はいろいろあるけど、オレは家族の為に自分の愛情を注いできた。

そこに対して、不満があるというのならもう何も言うことはない。

 

これから私はこの子と共に生きていく。

 

ごめんね、悲しい思いはさせないから。

 

じゃない。

 

絶対に幸せにしてやるから、どんな家族よりも。

 

そう思ってから3時間、夜泣きと闘いいつの間にか抱っこしながら眠りについていました。




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