シングルファザーno子育て奮闘記【柒話:擦違】

久しぶりの休日。

 

奥さんは、朝から美容室へ。

私は、子供を連れて幼児教室へ。

来月でやめる旨を伝えた。

理由はあやふやな感じで、ちょっと通うのが難しくなったと。

理由が理由なだけに、周りの家族にはなるべく悟られないように伝えました。

 

それからこどもの為に、おもちゃと漢字を覚えるカードを買った。

本来なら、今日は午後は自由に過ごしていいよと言われていた日。

でも、こういう状況になったからか奥さんからバトンタッチの連絡はない。

 

自分勝手だな。

 

だから、子供だけを見るようにした。

子供の幸せの為に、出来る事を考えた。

そして、いっぱい遊んでいっぱい寄り添った。

 

夜は、また話し合い。

母親にはどう伝えたのかという話しで、向こうがヒートアップし始めた。

貴方が風俗まがいのマッサージに2回もいった。

私は私のままじゃもう見てもくれないのかなと思った。

それから努力を続けた。

運動もした。

エステにも行った。

キレイになった。

でもあなたは私にキレイという言葉をくれなかった。

このままじゃダメだと思った。

整形を強く考えるようになった。

調べまくった。

お金が必要だった。

それと同時に、夜一緒にいるのが怖かった。

いつ愛情表現をしてくれるのかを待つのが怖かった。

だから、バイトにも出かけた。

朝まで飲みにも出かけた。

そして、豊胸をした。

そしたら、あなたは私にキレイになったねと言った。

一瞬嬉しかった。

でも、すぐに気が付いた。

ありのままの私には何も言ってくれないのだと。

そこで、わかった。

私、壊れてたんだって。

豊胸に40万もかけて、カラダ傷つけて、やっと気が付いた。

私、壊れてたんだって。

 

だから、もう楽になりたいの。

それと、私が勝手に整形して勝手に壊れて勝手に別れようとしたなんて言い方しないでね。

 

こんな感じだった。

 

オレは家庭に対して最大限の愛情を注いできた。

それは、つもりではなく、してきた!

 

仕事も頑張った。

家事もやった。

育児もやった。

奥さんのわがままも聞いた。

部屋が狭いという理由で、引っ越しもした。

子育てのストレスで荒れていた時も、必死に支えた。

帰って来たら、全力で休んでもらった。

朝帰りしようが、友達が呼んできた男たちも含めて飲み歩いて帰ってこようが我慢した。

入会金6万もするジムにも、行きたいというから通わせた。

自分の事は、後回しにして尽くしてきた。

 

その結果が、「離婚」。

 

今までのオレ、なんだったんだ。

 

それに風俗まがいの店に行ったと言うが、ただのマッサージ屋だ。

システムとして女の子を指名できる制度があるが、仲間の付き合いで行っただけ。

普通のマッサージ以外のサービスなどある訳がない。

今の奥さんと結婚してから、当たり前だがキャバクラも風俗も一度も行っていない。

別に対抗する要素でもなんでもないのだが。

 

相手の主張もわかる部分はある。

ただ、私に対する思いやりが感じられなかった。

 

奥さんは自分の愛情が強すぎて、あなたが受け止められなかったと言っていた。

それは、自分勝手な解釈だろう。

 

私は、奥さんに対して最大限の愛情を注いできた。

でもそれを受け取らなかったのは、あなたじゃないのか??

 

完全に、すれ違っていた。

上手くいってると思っていたのに、すれ違っていた。

 

遅かれ早かれこうなっていたんだよ、私たち。

 

かっこつけてんじゃねーよ。

 

でも、子供の事を考えると怒る訳にもいかなかった。

もちろん、今までの楽しかった思い出が走馬灯のように蘇ってきて、自分にも奥さんにも悔しい気持ちでいっぱいだった。

 

明日は、子供が生まれてから最初で最後の2人っきりで遊びに行く日。

暴れ狂って、もういくかバカヤロー、って気分にもなりそうでしたが、なんとか踏みとどまる。

最後くらいは楽しもう。

 

今日は、早めに寝よう。




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