赤ちゃんが寝てくれない
全然昼寝してくれない
子供が夜寝てくれない
様々な悩みで苦労の絶えない「寝かしつけ」。
抱っこをしたり、音楽を流したり、歌を歌ってあげたり、本を読んであげたり、ちょっと放置してみたり。
あの手この手で苦労しながら、皆様寝かしつけを行っていると思います。
私も、あの手この手を駆使して頑張っておりましたので、痛いほど気持ちはわかります。
ただ、いろいろ試すその前に、ちょっと待って欲しい!
そもそも睡眠って何?
私も含め、今この記事を読んで頂いている方も、もはや寝ることは習慣なので当たり前。
理由なんて、「疲れたから」とか「寝ないと明日起きられないから」とかせいぜいそんなところだと思います。
もしかしたら、睡眠に対して正しい知識を身に付ければ、赤ちゃんや子供に対して「いつまで起きてるの!さっさと寝なさい!」なんて頭ごなしに怒ることもなくなるかもしれません。
子供が寝ることを習慣付ける“コツ”があるかもしれません。
ここでは、そんな睡眠に関する疑問を掘り下げていき、パパやママの赤ちゃん・子供の寝かしつけが少しでも楽になればいいなという思いでございます。
また、自分自身の睡眠を見つめ直すいい機会になるといいですね。
☆ポチっと応援お願いします☆
そもそも睡眠の仕組みは?
人間の眠りには2つの種類があります。
眠るとすぐに深い眠りにつく「ノンレム睡眠」と、その後に浅い眠りにつく「レム睡眠」。
この2つの睡眠を繰り返して、人間は眠っています。
眠りについてから1時間ほど経つと徐々に眠りが浅くなり、「レム睡眠」へと移行します。
その後、また「ノンレム睡眠」へ移行し、徐々に眠りが浅くなり「レム睡眠」へと移行します。
ノンレム睡眠
「ノンレム睡眠」は、脳の休息と体のメンテナンスのための睡眠です。
「ノンレム睡眠」には、眠りの浅い状態と深い状態があり、浅い状態の「ステージ1」から深い状態の「ステージ4」まで分類され、深い状態の「ステージ3」と「ステージ4」を合わせて「徐波睡眠」と呼びます。
「ノンレム睡眠」中の脳は完全に休んだ状態になり、起きている間に得た情報の中から「不快なこと・辛かったこと・傷ついたこと・怖かったこと」などの不要な情報を眠りながら緩和・消去しています。
また、起きている間に傷ついた体のメンテナンスも行っております。
傷ついた細胞の修復や疲労の回復、体の成長などを担う「成長ホルモン」は睡眠中にしか分泌されませんが、その分泌量は眠り始めて最初に迎える「徐波睡眠」中に最も多く分泌されます。
以上の事から、「ノンレム睡眠」は脳を休めて体を修復するための睡眠であり、前夜に十分な睡眠をとったのに昼間に眠気を感じる場合は、十分な深い睡眠「徐波睡眠」が得られていなかったことが考えられます。
レム睡眠
「レム睡眠」は一般的には浅い眠りと言われておりますが、ちょっと違います。
「レム睡眠」の最大の特徴は、眠りながら非常に速い速度で眼球が動く急速眼球運動が見られる点で、英語で「Rapid Eye Movement」の頭文字を取って「REM sleep」と呼ばれています。
「レム睡眠」は、「ノンレム睡眠」の浅い状態であるステージ1と脳波が似ているため、浅い眠りと表現されることが多いですが、睡眠の状態や性質・役割が「ノンレム睡眠」とは根本的に異なる為、物音などで起きない場合もあります。
「レム睡眠」の大きな役割は「記憶の整理」であり、一晩の睡眠の約80%を占める「ノンレム睡眠」中の脳は完全に休息した状態になりますが、「レム睡眠」中の脳は起きている以上に活発に活動しています。
起きている間に得た大量の情報の中から、必要なものと不必要なものを眠りながら整理し、必要な記憶を定着させる為に脳に焼き付けているのです。
「レム睡眠」中は脳内で大量の情報を処理しているため、反射的に体が動かないように全身の筋肉は弛緩(しかん)状態(体が動かない状態)になり、また交感神経の活動が活発的になるため、心拍数や呼吸数が不規則に変化する点も特徴として挙げられます。
大人と子供の睡眠の違いは?
では、大人と子供で睡眠の違いは何なのでしょうか?
大人は、約90分のサイクルで「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が1回ずつやってきて、それを3~5回繰り返して目が覚めます。
なので一般的には、4.5時間、6時間、7.5時間で区切るの睡眠が質がいいとされております。
そして、3周期目・4周期目と迎える度に「レム睡眠」の割合が増えていきます。
しかし、子供(新生児)の場合はそのメカニズムが異なります。
新生児は睡眠時間の約50%が浅い眠りである「レム睡眠」。
赤ちゃんをせっかく寝かしつけたのに、ちょっとした物音で起きてしまったなんてことはありませんか?
抱っこして寝ていたのに、ベッドに置いた途端に泣き出したなんてことはありませんか?
それはこの「レム睡眠」の状態が、子供(新生児)は多いからです。
成長と共に「レム睡眠」の割合も少なくなっていき、生後6ヶ月で30%、3歳頃には約20%となり成人同様の比率になっていきます。
つまり、子供は小さい頃、たくさんの情報を起きてる間に得ます。
それを「レム睡眠」で必死に整理整頓・記憶を定着させようと頑張っているんですね。
その分「ノンレム睡眠」の割合が少ないので、大人よりも長時間寝る傾向にあるんですね。
寝る子は育つ
そんな言葉もありますが、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の仕組みを理解すると、理にかなっている気がして納得がいきます!
理想の平均睡眠時間
NPO法人「アメリカ睡眠財団」の公式サイトで組まれた「私たちは実際のところ何時間睡眠が必要なのか?」という分析結果が、非常に人気で、その分析結果がどれくらい正確なのかを専門家たちが再度調査を行ったそうです。
睡眠の専門家・アメリカ小児科学会等、総勢12名の専門家が修正を加えた分析結果が以下の通り。
年齢別 | 睡眠時間 |
新生児(0~3ヶ月) | 14~17時間 |
乳児(4~11ヶ月) | 12~15時間 |
よちよち歩き(1~2歳) | 11~14時間 |
未就学児(3~5歳) | 10~13時間 |
就学児(6~13歳) | 9~11時間 |
ティーンエージャー(14~17歳) | 8~10時間 |
ヤングアダルト(18~25歳) | 7~9時間 |
成人(26~64歳) | 7~9時間 |
高齢者(65歳以上) | 7~8時間 |
新生児は、授乳と排泄で2~3時間おきに起きるが、一日の殆どを眠って過ごす。
1歳頃には、24時間の周期の昼夜のリズムと同調出来るようになり、睡眠は夜間に集中してくる。
2歳を超えてくると、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」との区別が明確化され、睡眠の周期が完成してくる。
3歳を超えてからは、徐々に睡眠の周期の1回あたりの時間が長くなっていき、就学児頃には成人同様90分周期が完成してくる。
また、昼寝の回数も年齢を重ねるごとに減っていき、未就学児では1回だけになり、就学児になると昼間に学校に通ったりするので、昼寝はしなくなります。
余談ですが、「おやつ」という言葉。
元々は「御八つ」と書くものであり、八ツ時(未の刻:現在の午後2時頃)の眠気対策として洗練化されてきた休憩習慣であるそうです。
眠い時に眠ってしまおうという文化もあれば、眠い時には元気の出る御八つを楽しんで眠気を克服してしまおうという文化もあるんですね。
会社でも、数分間の昼寝をした方がパフォーマンスが上がるということで、昼寝を推奨している企業もあるそうですね!
睡眠の重要性をもっと感じるべきなのかもしれません。
睡眠の仕組みを寝かしつけに活かす
では一体、睡眠の仕組みを理解した上で、どのように寝かしつけに活かしていったらいいのか?
まずは「ノンレム睡眠」。
「ノンレム睡眠」は、脳の休息と体のメンテナンスのための睡眠です。
つまり、疲れさせればいい!
当たり前といえば当たり前なのですが、コレが大事。
日中、たくさん遊ばせてますか?
もし日中あまり遊べなかったとしたら、例えばお風呂の中で温度を低くしてプールのようにして少し長めに入って遊ぶのもいいかもしれません。
よく、「寝る前に運動はさせない方がいい」って書いてあるのを目にします。
私は、これに疑問を抱きます。
どうせ寝ないのであれば、いっそのこと遊びまくって動き回った方が寝ると思うからです。
これは、あくまでも何かで調べた訳でもなく、実際に子育てをしている中で感じたことです。
規則正しく、寝かしつけをやろうと電気を消してベッドに行っても、1時間も2時間も寝ずに暴れたりすることもよくありました。
いい加減寝て欲しいと、抱っこひもで無理矢理抱っこをしても、1時間も2時間も歩き回ることもよくありました。
結局のところ、規則正しく寝かしつけたいというのは「大人のエゴ」なんですよね!
そんなのに付き合わされる子供の身にもなってみて下さい!
あなたが、同じことをされたらどう思いますか?
そう考えたら、一番にやらなければいけないことは、子供が「寝たい」と思う状態にすること。
その一つが、たくさん動いて疲れるに繋がると思います。
それともう一つ、「レム睡眠」。
「レム睡眠」の大きな役割は「記憶の整理」です。
子供は、大人が思っている以上に起きている時間にたくさんの情報を得ています。
それを寝ている間に整理しているのです。
うちの子供は、寝る前に今日覚えたであろう言葉をひたすら連呼します。
最初のうちは、何度も何度も同じ事を繰り返すのでうっとおしいなぁくらいに思ってました。
しかし、もしかしたら子供はたくさんの情報を整理するために、寝る前にもすでに情報を整理しようとしているのではないでしょうか?
だとすると、本を読んであげたり語りかけてあげる事によってたくさんの情報を得るので、眠りも深くなるのかもしれません。
あくまでも、経験上による話なので間違っている事もあるかもしれません。
しかし、参考文献や巷に出回っているような情報だけでは、子育ては乗り切れません!
たくさんの経験者の方の意見を大事に、みなさんで大変な子育てを素晴らしい子育てに変えて行きましょう!
素晴らしい子育てを!
☆ポチっと応援お願いします☆